ヘアピン一本で止まる魔法
今日の状況
朝。居間。座卓の隅に置いた丸い充電パッドの上で、ねつきのスマホが一晩寝ていたはずなのに、電池は四割のまま。パッドの小さなランプが、ゆっくり点滅している。ミコは台所から顔だけ出して、こっちを見ている。
登場人物
- ねつき: 置くだけで充電されるはずの板が、一晩働かなかった
- ミコ: 前夜に充電パッドへ湯呑みを置こうとして、怒られた
点滅

線がないぶん
| 充電のしかた | 満タンまでに食った電気 | 電池の温度 |
|---|---|---|
| 線で挿す | 18.25 Wh | 一瞬だけ30度 |
| 磁石で真ん中に吸い付く板 | 23.33 Wh | 40度近くまで |
| 磁石なしの板に、少しずれて置く | 33.93 Wh | ほぼずっと40度超 |
ずれた分は熱

三十年前の洗面所
手のひらの検査
座卓の隅で、スマホは真ん中に戻っている。ランプは点きっぱなしで、点滅していない。ミコが持ってきた歯ブラシだけが、座卓の上に立てたまま置き忘れられていて、その横に黒いヘアピンが一本、まだ拾われていない。
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